21世紀において人類社会が、地球温暖化・気候変動問題、COVID-19のような新型感染症によるパンデミック、人の健康を守る、少子高齢化・労働力不足、新興技術の発展による社会変革など、多くの課題に直面している。このような国や地域を超えた地球規模の課題を解決するには、コンバージェント・リサーチ(Convergent Research)による多様な分野を横断する複合的・学際的・超領域的なアプローチと知見(Convergence Knowledge=総合知)が求められる。
生成AIなど技術の革新によってデジタル化・知能化が進み、世界中の様々なデータが蓄積され、高度で包括的な分析ができるようになっている。ビッグデータやAI技術は、私たちの暮らしを大きく変え、社会をより豊かにする可能性を秘めている。
本研究室では、ビッグデータから人間について探究し、AIを用いた統合アプローチによる包括的なデータ分析で人間が持っている多くの側面を理解し、個人モデル(Digital Twin)を構築することにより、一人ひとりに適した形で質の高いヘルスケアや学習支援を行う個人化スマートサービスの構築を目指す。
- 研究理念
- Technology for the Common Good:人類共通利益のため、人間に適合するテクノロジーを研究開発し、利活用する。
- Computing for Human Well-Being:ビッグデータやAI技術を通じて人間を理解し、健康増進や生活の質向上などウェルビーイングを追求する人間を支える。
- 主な研究テーマ
- 高度知能化で包括的なデータ分析
- 高信頼データ連携・共有・利活用プラットフォーム
- サイバー・フィジカル・ソーシャルシステム
- ヘルスケアや学習支援、カーボンニュートラル社会の実現への応用
- キーワード
人工知能、機械学習、基盤モデル、マルチモダールモデル、ビッグデータ、プライバシー・バイ・デザイン、ブロックチェーン、因果分析、ヘルスアナリティクス、ラーニングアナリティクス、デジタルツイン、メタバース、CPS、HCI、IoT、スマートサービス
- 【参考】大学院博士後期課程論文題目
- 2023年度
- Intervention Experiment of Reminiscence Group Therapy for People with Dementia by Humanoid Robots
(ヒューマノイドロボットによる認知症グループ回想法の介入実験)
- Intervention Experiment of Reminiscence Group Therapy for People with Dementia by Humanoid Robots
- 2021年度
- Personal Data Analysis for Well-Being Oriented Living Support
(ウェルビーイング志向生活支援のためのパーソナルデータ分析)
- Personal Data Analysis for Well-Being Oriented Living Support
- 2020年度
- 複合的アプローチによるヘルスデータ分析
(Health Data Analysis with Integrated Approaches)
- 複合的アプローチによるヘルスデータ分析
- 2015年度
- Analysis of Users’ Social Roles in Cyberspace and Application to Information Behavior Support
(サイバースペースにおけるユーザのソーシャルロール解析と情報行動支援への適用)
- Analysis of Users’ Social Roles in Cyberspace and Application to Information Behavior Support
- 2014年度
- Unified Modeling and Analyzing of Personal Data and Behaviors for Individualized Information Utilization
(個人化情報活用のためのパーソナルデータと挙動解析による統合モデリング手法)
- Unified Modeling and Analyzing of Personal Data and Behaviors for Individualized Information Utilization
- 2012年度
- User-Centric Recommendation Based on Gradual Adaptation Model and Behavior Analysis
(挙動解析と逐次適応モデルに基づくユーザ中心の推薦手法) - An Adaptively and Dynamically Reconfigurable Service Model in Ubiquitous Cloud Environments
(ユビキタスクラウド環境における状況に応じて動的再構築可能なサービスモデル)
- User-Centric Recommendation Based on Gradual Adaptation Model and Behavior Analysis
- 2011年度
- Facilitating Reuse of Learning Objects: An Integrated Approach Based on Social Network Mining and Analysis
(ソーシャルネットワークモデルに基づいた統合アプローチによるラーニングオブジェクトの再利用)〔課程外・日本学術振興会「論博」〕 - HUC-HISF: A Hybrid Intelligent Security Framework for Human-Centric Ubiquitous Computing
(人間中心のユビキタスコンピューティングのためのハイブリッド・インテリジェント・セキュリティ・フレームワーク)〔課程外〕 - 個人化情報ポータルとしてのユビキタス・パーソナル・スタディの提案と試作
(Ubiquitous Personal Study as an Individualized Information Portal)
- Facilitating Reuse of Learning Objects: An Integrated Approach Based on Social Network Mining and Analysis
- 2008年度
- Web Information Search and Sharing: A Human-Centric Integrated Approach
(人間中心の統合的アプローチによるウェブ情報検索と共有)
- Web Information Search and Sharing: A Human-Centric Integrated Approach
- 2023年度
- 【参考】大学院修士課程論文題目
- 2023年度
- 楽曲聴取時個人特徴と楽曲に対する好みや感性評価・情動状態の関連性分析
- 2021年度
- 定量的指標に基づいたフロントエンドフレームワーク選定補助シス
テムの提案 - 生活データと脳波による集中度を示す指標との関連性分析
- Individual-Initiated Access Control for Data Sharing with Blockchain
(ブロックチェーンを用いたデータ共有における個人主導のアクセス コントロール) - Data-driven Epidemic Modeling and Analysis in Public Health Informatics
(公共健康情報学におけるデータ駆動型感染症モデル構築と分析) - ツイートにおける機械翻訳前後の感情スコアの比較
- プライバシー保護データ共有のためのスマートコントラクトを用い
たマルチレジャー連動メカニズム
- 定量的指標に基づいたフロントエンドフレームワーク選定補助シス
- 2019年度
- 情報としての価値を持つツイートの検出手法の提案
- ペルソナ分析に基づくパーソナルヘルスデータの可視化デザイン
- IRセンサアレイを用いたジェスチャ及び身体負荷の推定
- 2017年度
- Twitterの感情表現がユーザー関係に及ぼす影響の分析
- 中高年を対象とするSNS利用の意義と効果検討
- 2016年度
- モチベーション向上テクニックによる継続性が望めるライフログデ
ザイン
- モチベーション向上テクニックによる継続性が望めるライフログデ
- 2015年度
- SNS上の情報拡散における人のつながりと影響力分析による潜在的興味の抽出
- 2014年度
- Web技術の発展からみる観光情報化とその影響
- 2013年度
- ソーシャルメディアを利用した情報共有におけるハブユーザの役割
- ワークフロー方式による個人学習支援システムの提案と評価
- 2012年度
- ユーザーエクスペリエンスにおける主観要素と使用体験の伝播による影響
- 人がつながるモチベーションを考慮したソーシャルメディアにおけるヒューマンネットワークの分析
- 2011年度
- マイクロブログを利用したブレンディッドラーニング支援
- 人間行動センシングによるライフログとユビキタスクラウドの構築
- 2010年度
- アイトラッキングによる情報行動の推定とユーザモデルの構築
- 2023年度
- 【参考】卒業研究論文題目
- 2023年度
- ChatGPT作成の文章の判別実験と言語的特徴分析
- メタバースにおけるAI相談室による孤独感改善の検証と考察
- SNSアカウントが信頼される要因の分析と検証
- 情報コンテンツと感情コンテンツがSNSユーザーエンゲージメントに与える影響の分析
- 性格が商品レビュー注目度と購買意思決定に与える影響についての実験検証と考察
- 大規模言語モデルの統合情報量に関する考察
- 医療MaaS利用によるデジタルデバイドにおける高齢者の心理的な要因の調査と分析
- 長期的な健康維持のためのパーソナライズ化可能な健康管理システムの考案
- チャットボットを利用した効率的なデータ駆動ERP活用モデルの構築
- 2022年度
- 統計的因果探索を用いたツイッターにおける企業アカウントのフォロワー増減要因の推定
- VR上の日常・非日常体験と心身の健康との関連性の分析
- SNS投稿における承認欲求の判別と言語的特徴分析
- パソコン利用者の視線検出アルゴリズムの構築と実験評価
- オンライン面接における面接者の注目対象と印象評価の関連性の検証
- BERTを用いたマルチラベル分類による口コミの感情極性推定と検証
- フリマサービスの購買意欲につながる要素の分析
- 広告デザインが購買行動に与える効果の検証
- スタッフ・スケジューリング問題を解く汎用的なヒューリスティックアルゴリズムの構築
- アイトラッカーを用いた学習書選択における意思決定の要素分析
- 仮想的有能感が快の笑いに及ぼす影響の検証
- ネット上の潜在的な炎上発言の検知方法の検討
- 国会会議録データを利用したテキストマイニングによるコロナ禍の影響分析
- 五大全国新聞紙社説における東京五輪に関する論調の定量的分析
- 2021年度
- Twitterデータを用いたコロナ禍による旅行行動への影響分
析 - 視線推移計測によるスマホ縦型広告の効果分析
- チャットボットを活用した健康増進への試みと実験評価
- 拡張現実を用いたオンラインショッピングにおけるユーザーエクス
ペリエンス評価 - 感動する物語広告による消費者購買意欲への効果測定
- コロナ禍による生活環境変化がスマートフォンでの情報行動に与え
る影響の調査分析
- Twitterデータを用いたコロナ禍による旅行行動への影響分
- 2020年度
- ウェアラブルデバイスを用いた睡眠の質に影響を与える要因分析
- 個人の好みに基づく不要写真のデータ駆動型検出
- 人工知能に対する関心や知識とその受容性との関係性分析
- RunwayMLの画像生成によるファッションデザインリサーチ
への有効性検証 - フィッシングサイトの特徴的項目分析に基づく検出手法の提案
- LSTMを用いた株価予測の精度向上と検証
- リアルタイムフィードバックによる写真技術向上アプリの構築
- 動画共有サイトにおけるキーワードによる検索手法の改善と検証
- 体調管理のためのヘルスデータ分析と可視化
- 2019年度
- 遺伝的アルゴリズムを用いた自動プログラム修正手法の改善
- 複数のセンサ情報を利用した移動状態判別手法の提案と検証
- サイバーフィジカルシステムから考えるキャッシュレス社会
- 日英翻訳における読み仮名・英文字に基づくニューラル機械翻訳モデルの構築と検証
- テキストマイニングを用いた伝統工芸の技術継承におけるテキストデータの分析
- 遺伝的アルゴリズムによる複数利用者の予定を同時に考慮したスケジューリング
- マルチメディア情報表現における認知負荷の推定
- スマートコントラクトによるシェアリングエコノミーとしての介護サービスの提案
- ブロックチェーン技術を利用したSNSにおけるコンテンツのアクセス管理
- 健康データのセキュアな共有・利活用を可能とするブロックチェーンシステムの提案
- オンラインとオフラインのパーソナルネットワークの異質性による比較分析
- Twitter における短期間でのフォロワー急増の要因分析
- ブロックチェーン技術の活用事例の調査と考察
- 環境・生体センサーとブロックチェーンによる気象病関連データ収集と分析の試み
- 2018年度
- 楽曲に関するツイートとストリーミングチャートとの関連性分析
- ウェアラブルデバイスを用いた集中力低下の要因分析と検証
- 視覚的要素が英語リスニングの理解度に与える影響の検証
- SNSデータに基づく訪日経験による中国人旅行者の対日印象変化
の分析 - 飲食店情報サイトのヘビーユーザとライトユーザが重視する要素の
比較分析 - Twitterにおける未知語対応のコーパス構築
- 宿泊予約サイトの情報量とユーザーレビューの関連性分析と考察
- YouTuberが利用者の購買意欲に与える影響力の分析
- ビッグデータ活用における差分プライバシー技術の調査と考察
- テキストマイニングを用いた詐欺被害相談データの分析
- 2017年度
- モバイルアイトラッカーを用いた視覚的効果の高い広告の要素分析
- Webの情報と仮想通貨取引価格の関係性の考察
- 旅行業界のオンライン販売における利用者の意思決定プロセスの分析と検証
- フィッシング詐欺の被害体験モデル利用による「無知型安心」の要因分析
- SNSにおけるワードの重要度による発言ネットワークの分析と評価
- ユーザレビューの信頼性要素分析と個人属性との関連性の考察
- ネット購買行動に影響を与える口コミの要素分析
- 美容整形に関わる情報行為とその情報源の信頼度の分析
- テキストマイニングを用いたポピュラーソングにおける歌詞の特徴分析
- 信頼されるツイートのテキスト内容と発信者属性の分析と考察
- 2016年度
- テキストマイニングを用いた評価の高い映画の要素分析
- インターネット広告手法別による接触効果の検証
- 気圧センサを用いた移動手段判別システムの提案
- ライフログデータに基づく健康関心度の分析
- SNSを利用した言語習得アプリの活用方法と検証
- VR利用が与える周囲の人間への影響の考察
- アイトラッキングを用いた就職活動者が求める情報の傾向分析
- 就職活動体験記と企業公表データを基にした各業種の求める人物像分析
- ユーザーレビューが消費者の意思決定にもたらす影響の分析
- モノがスマート化される社会の実態と検証
- 深層学習におけるパラメータチューニングの検証-画像学習を対象として-
- 2015年度
- モチベーション向上を目的とするゲーム性を取り入れた学習支援のデザイン
- SNSにおけるマーケティング活動効果の検証
- アイトラッキングを用いた背景音楽によるホームページ印象効果の検証
- ネットを利用したテレビ番組視聴のソーシャルアプリの提案
- 未知語の意味推定におけるコーパス量と精度の相関関係の分析
- 口コミサイトのデータに基づくテキストマイニングによる離職理由分析
- ユーザーレビューの信憑性と消費者の購買行動に与える影響について
- eラーニングに適する学習者個人の学習スタイルとその傾向分析
- 位置情報を活用した観光情報をリアルタイムに提供するモバイルアプリの開発
- クラウド時代における認証基盤技術ユースケースの構築と検証
- ITSを実現するための自動運転技術調査と社会的影響の検討
- 2014年度
- スポーツチームのコンディションを一括管理するシステムの提案
- 情報セキュリティ意識を向上させるための学習支援システムの提案と実験的評価
- マッシュアップによるライフログ組織化ツールの試作
- テキストマイニングによる「就職活動体験記」の分析
- SNSにおけるデータマイニングによる利用者個人の感情動向分析の試み
- 災害時のSNS活用についての調査研究
- 検索プロセスを考慮した適応型推薦手法の提案と実験評価
- ゲーミフィケーションによる継続性が望めるライフログデザイン
- ソーシャルネットワークビジネスモデルに基づいた消費者行動分析
- 煩わしさから解放される個人認証のあり方の検討
- Twitterにおける議論の分析と可視化
- 旅行におけるソーシャルメディアの活用と影響分析
- 2013年度
- ソーシャルデータマイニングによるトレンドの分析
- ビッグデータ時代における個人の発信する情報の信憑性に関する調査研究
- Twitterにおける情報拡散の要素についての分析と考察
- 公平性・中立性が保たれるネット選挙モデルの提案
- ウェブサイトにおける情報提示とナビゲーションに着目したユーザビリティの検証
- デジタル化する集合的記憶と忘れられる権利
- SNSとジオメディアの連携による実世界コミュニケーション活性化手法の提案
- 2012年度
- SNSにおける個人情報分析ツールの試作
- TwitterとSoftBotを活用した学習支援システムの試作
- 非同期と同期の特長を融合したe ラーニングシステムの提案
- 地域振興のためのスマートフォンアプリケーションの提案と試作
- クラウドコンピューティングを支える基盤技術の検証と技術モデルの構築
- 2011年度
- 学習意欲を向上させるためのBGMを組み込んだ電子教科書の試作と実験評価
- スマートフォンとマイクロブログを利用した学習支援システムの試作
- ユニバーサルアクセスを意識したSNSの提案
- 位置情報を利用した地域におけるコミュニケーションの活性化
- ソーシャル的要素に着目したスマートフォンアプリマーケットの分析
- 視線情報の解析による検索連動型広告と消費行動との関連性の実験と分析
- ライフログとそれを活用したサービスの調査研究
- 2010年度
- 位置情報を用いたウェブにおけるコミュニケーション活性化手法の提案
- 大規模分散データから発見型データマイニングによる知的情報の抽出
- 高い満足感をもつWebサイトのユーザーエクスペリエンスの調査研究
- 2009年度
- クラウドサービスのコア技術と個人利用者の安心要素分析
- 実世界の自己とインターネット上のアイデンティティの相互作用の分析
- アイトラッキングによる検索連動型広告の有効性とクリック決定要素の分析
- 視覚化ブックマークを利用した個人知識の構造化手法の提案と開発
- アバターによるサイバー空間での情報伝達とコミュニケーションの円滑化
- クラウドコンピューティング実証実験環境の構築と活用法の提案
- 2008年度
- 世代に関係なく満足できるユーザエクスペリエンスの研究
- リンクの信頼性・質を測るTrust Quality Rankの提案
- WebアプリケーションからWebサービスへの進化
- 成熟社会が助長するソーシャルメディア
- 安全・安心なネットワークサービス利用における信頼を形成する要素の分析
- 2007年度
- 時空間情報を基につながるCubicSNSの提案
- ヒューマンリソース活用を支援するビジネスSNSの構築と評価
- 2006年度
- ソーシャルブックマークを利用したオントロジー構築
- ソーシャルネットワークを用いた情報交換・共有手段の提案
- Webアプリケーションフレームワークの変遷とその特徴比較
- 感性工学に基づく意味構造空間の明確化によるアイディア創出支援
- 2023年度
- 【参考】卒業生・修了生の主な進路先
- 日本総研,セガサミー,日本IBM,テレビ東京,日立,NTTソフトウェア,富士通ビー・エス・シー,NEC情報システムズ,デル、富士ソフト,TIS,みずほ情報総研,サイバーエージェント,グリー,伊藤忠テクノソリューションズ,ネットワンシステムズ,トレンドマイクロ,楽天,ヤフー,ライフコーポレーション,エーザイ,佐川急便,H.I.S.,三菱UFJモルガンスタンレー証券,帝国データバンク,第一生命保険,サントリー,JAバンク神奈川,足利銀行,紀陽銀行,東京消防庁,警視庁,自衛隊,大学職員,海外大学教員,国内大学教員,国立研究所研究員など